2018年9月4日

プロ野球で言えば下位打線にあたる新選組隊士たちの物語 『地虫鳴く』


多くの新選組関係の小説で主役級として扱われるのは、近藤勇、土方歳三、沖田総司、斉藤一、永倉新八あたりだろうか。本書では、たいていの本で脇役や憎まれ役としてとして扱われる隊士たちが主軸となっている。プロ野球で言えば下位打線。クリーンナップ打線には組み入れられないものの、それぞれに大切な役目があり、しかし外からは目立たない。そんな彼らの鬱憤や苦悩、ささやかな喜び、悔しさ、希望と挫折、そして死が、痛く切なく描かれている。

新選組が好きな人は、ぜひ読んでおくべき一冊。

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