2015年5月26日

晴天の迷いクジラ


面白いとは思うし、この人の他の本も読みたいと感じるのだが、手放しで高評価をつける気にもなれない、そういう意味でムズカシイ小説。

窪美澄(くぼ・みすみ)の本はこれで3冊目で、いずれにも共通しているのは時系列の行きつ戻りつがかなり頻繁だということ。小説としてはそういうところが読みにくいことがあるし、頭の中に思い描く時系列が混乱してしまうこともある。

しかし考えてみると、人は現在を生きているなかでふっと過去を思い出し、しかもその過去は決して古いものから順番に並んでいるわけでもない。そういう意味では、彼女の描く「ストーリー」そのものは現実離れしたファンタジックなものであったとしても、「形式」は非常にリアルと言えるのかもしれない。

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返事が遅くてすいません。