2016年6月9日

『死体は語る』で有名になった人間味ある著者の回顧録 『監察医の涙』


序盤の内容は胸に迫り、何度も涙ぐんでしまった。その後は中だるみもあったけれど、最後は著者のプライベートに関する話でホロリ。全体として良い本だったと思う。

医学部に入る前の浪人時代に『死体は語る』を読んだ。こんな職業があるのかと感心した。その後、上野正彦氏が講師をしている看護学校に通う人と知り合った。その人によると、上野氏は授業の後などに看護学生に対して自著の自慢をして、
「サインしてあげるよ~」
なんて声をかけるので、学生たちからは“ちょっとノリの軽い人”という印象をもたれていたようだ。

そういう人間味のあるところも、きっと著者の魅力なのだろう。

※文庫版のレビューは少ないが、単行本のほうでのレビューは高評価である。

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