2017年6月9日

もっと早くに読んでおくべきだったと反省 『モーズレイ処方ガイドライン 第12版』


存在自体はずっと前から知っていたが、大塚製薬のMRさんが薬の説明会でやたらと引用するので、逆にちょっと引いてしまいスルーしてきた。しかし、ツイッター上で精神科医の諸先輩がたが本書を推されていたので、やはり一読しておくべきかと思い直した。

購入して読み進めるうちに、これまで手を出さなかったことを後悔および反省。やはり推薦されるだけの内容だった。抗精神病薬エビリファイが随所でとりあげられており、大塚製薬MRさんのモーズレイ引用が多いのも、大塚製薬がガイドラインの翻訳版権を取得してホームページで無料公開するのも、ともに納得だった。エビリファイは大塚製薬が開発したのだ。

ただ、パートによって翻訳レベルの変動が激しく、認知症の治療薬のところは、英語が苦手とか、日本語が下手とかいう問題ではなく、そもそもその薬を使ったことのない人が何も知らずに翻訳しただろうと思われるようなヒドイ部分があった。学生が翻訳したのかもしれないが、それが言い訳になるはずがない。すべて監訳者の責任である。

上巻では統合失調症、双極性障害(躁うつ病)、うつと不安が収載され、翻訳もわりと安定していた(誤字が多いのには辟易したが)。これら主疾患を担当することが多い一年目の精神科医が通読しておいて絶対に損はないと感じた。また5年目、10年目の医師が通読すれば、それまでの経験と照らし合わせて、安心したり反省したりするだろうし、それが将来の治療向上につながるはずだ。

一部のヒドイ翻訳のせいで絶賛はできないが、良いガイドラインではある。


※上記したように、大塚製薬のホームページで登録すれば、無料でPDFを閲覧できる。ただし、誰でも登録できるわけではない。細かい手続きは忘れたが、本当に医師であることが確認できる人しか登録できないようなシステムだった。

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