2017年9月7日

「当たる」占い師が流行るわけではない

どこそこの占い師が当たる、という噂はよく耳にする。飲み会でも、特に女性がそんな話をする。そして、俺は毎回、酔っ払いながらも以下の説明をする。

人が誰かに勧める占い師は、当然ながら当たった占い師だけだ。当たらなかった占い師の話など、ほとんどされない。されても、聞いた方はそれをわざわざ覚えようとはしない。占い師のところに行くときには、多くの人が「当たると教えてもらった」占い師のところへ行く。

占い師に言われたことが、ズバリ当たる人もいれば、ハズれる人もいる。そして当たった人は広めまわり、ハズれた人はこんなものかと思うだけ。こうして、「当たる」という話題はどんどん広まり、「ハズれた」という話はすぐ消える。流行る占い師の所へは多くの人が訪れるから、必然的に当たる人の絶対数が増える。つまり、一度「当たる」という評判さえ作ってしまえば、その占い師は「当たる占い師」として食べていけるのだ。

そういう感じの説明をした後に、

「だから、占い師の言うことなんて信じるな」

そんなことを言う。そうすると、相手は少し感心したような顔をしてこう言う。


「ねぇねぇ、先生ってA型でしょ?」

……。


そうそう。


血液型占いというのはね……。


そしてまた、俺の長説法が始まる。

<関連>
血液型占いなんて信じない、でも……
断言しよう、血液型占いは当たるのだ。

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