2017年12月12日

「中国」と中華人民共和国は別もの!? 『和僑 農民、やくざ、風俗嬢。中国の夕闇に住む日本人』


中国で活躍・暗躍する日本人たちを追いかけたルポ。

取り上げられるのは、いずれも一癖か二癖ある人たちで、そのパワー、エネルギー、バイタリティいったものに気圧される。こうして注目を集める「成功した日本人」がいるいっぽうで、その陰に、彼らの何百倍以上にのぼる「沈澱した日本人」がいることにも本書では触れてある。

こうした日本人を通じて、著者は「中国」というものに迫っていく。そして、混沌とした土地「中国」と、国としての「中華人民共和国」とは別ものであると指摘する。さらに、共産党による独裁政権で運営される「中華人民共和国」が、「混沌の地・中国」の統治には有効どころか、むしろ必要不可欠なのではないかという結論に至る。

とても面白くてあっという間に読み終えてしまった。

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