2018年7月27日

ちょっと肩すかしを喰らってしまったドイツ小説 『禁忌』


「わたしたちは自分の罪に耐えられない。他人のことは許せる。敵のことも、裏切った者のことも、嘘をついた者のことも。しかし自分自身となると難しい。どうしても許せないものなんだ。自分を許すことには挫折する」
ドイツの刑事弁護士でもある小説家シーラッハによる長編小説。これより前に発表された短編集2冊がとても素晴らしかったので、今度は長編を読んでみることにしたのだが……、ちょっと肩すかしを喰らった感じ。

なにかが起こりそうで起こらない前半を過ぎ、中盤から後半でグググーッと惹きつけられ、
「さすがシーラッハ!」
と絶賛したものの、最後の最後であらら? 

Amazonレビュー的には☆3つ。

ただ、被疑者取り調べのありかた、その際の拷問が許されるのかどうか、被疑者を弁護することについてといった法的な話になると、やはり「さすがシーラッハ!」という筆力と説得力であった。こういう部分を読めただけでも価値ある読書時間ではあった。

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