歳もとらず、病気にもならず、それどころか癌さえも治る、そんな吸血鬼感染症。ただし、人間の血を飲み続けなければならない。そんな感染症が蔓延して、人間と吸血鬼の人口比率が逆転してしまった世界が舞台。
人間は数少なくなり、血液不足になってしまう。長い間、人間の血を飲まなかった吸血鬼は、サブサイダーという醜く凶悪な怪物になってしまう。血液不足を打開するために、吸血鬼たちが考え出したのが『人間牧場』。人間を飼う、というより、血液製造機械として活用するというイメージ。主人公は、そんな世界で代用血液を研究している血液学者で、吸血鬼。
映画の話題はひとまず置いておく。
もし、こんな感染症があったとして、感染したいかどうか。映画中、末期癌に冒された人が感染して不老不死になっていた。そして、感染したことを感謝している風だった。その気持ち、分かる。たとえ他人の血を飲まないと生きていけなくなるとしても、いま目の前にある死の恐怖のほうが勝るに決まっている。俺なんて、中学生くらいから石仮面願望(ジョジョ)あるしUryyyyyとか。
以下、ネタバレ。
この映画のミソは、不老不死(=吸血鬼)を治療可能な病気ととらえたところ。「不老不死」が「治療」によって「非不老非不死」になるなんて、凄い着眼点だよホント。これは現代医療に対するインパクトのある問題提起だったと思う。不老不死なんて、古今東西、人間の夢のようなものだというのに、
実現してみたら夢のような世界になったわけではなく、人々は相変わらず権力は欲しがるし、上司には逆らえないし、コーヒーショップでは店員と揉めてしまうし、果ては強奪までしてしまうし……。
血液を石油などのエネルギーに置き換えて考えても良い。ほぼ無限にあると勘違いしているうちに底をつくはずだが、代替エネルギーの開発には、人類の存亡だけではなく企業の思惑も絡み、自分たちの未来が懸っていても、自分たちの利権も些事と切り捨てることはできない。
B級映画との評もあるけれど、なかなかどうして、骨太のテーマを持った映画でしょ、これは。
この映画 好きです・・・
返信削除というか 吸血鬼映画 好きです。
社会というものを作っていくと なんら人間と変わんなくなっちゃう・・・
ハリーポッターの魔法使いの世界ですら(笑)
人間 個、というより 社会学って 意外と重要なのかしらん。
同じく「不死の世界」を扱ったものとして、「未来惑星ザルドス」を思い出しました。
返信削除>匿名さん
返信削除俺も吸血鬼映画が好きなんですよねぇ。
『インタビュー・ウィズ・バンパイア』は、俺の中での名作です。
あれも、社会を作って、受け容れるとか排除するとか、そういう争いがありましたもんね。
結局、人間が何かに変化したり特殊能力を身につけたりしても、
中身そのものは大して変わらないってことなんでしょうね。
>shishitou43さん
返信削除その映画、初めて知りました。
たぶん、この島には置いていないだろうなぁ……。
うえの匿名投稿 は あじさい でした。
返信削除なんか ここ初めてで 匿名になっちゃいましたw
インタビューウィズヴァンパイア も大好きです。w
>あじさいさん
返信削除なぜか匿名にされたんですねw
インタビューは名作だと思っています。
中古DVDは持っていますが、ブルーレイが欲しいくらいです。
吸血鬼系では、俺はこれが一番好きです。