2018年1月25日

もう一歩だけ踏み込みが欲しい 『ツナグ』


「ツナグ」と呼ばれる使者を介して、一生に一度だけ死者に会うことができる。

この設定に目新しさはまったくない。こういう話は溢れかえっていて、「あぁまたか」という気持ちにさえなる。ただし、同時に非常に魅力的な空想設定でもある。それは、俺にも「会いたい人」がいるからだ。きっと、誰にでもそういう人がいるのではなかろうか。

この陳腐で魅力的な設定を、著者がどう料理するかを楽しみに読んだのだが……。うーん、踏み込みがあと一歩足りなかった。痒いところに手が届きそうで届かない……。残念。

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