2018年9月14日

絶望に寄り添うのは、絶望 『絶望名人カフカの人生論』


カフカのネガティブさに何度も吹き出してしまった。幸運にも、俺はまだ「絶望」というほどのものを体験したことがない。あるいは、もしかすると体験したけれど忘れているだけなのかもしれないが、いずれにしろ幸せなことである。

さて、カフカのネガティブさの中でも、俺のお気に入りはこれ。
将来に向かって歩くことは、ぼくにはできません。
将来に向かってつまずくこと、これはできます。
いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです。
しかもこれ、ラブレターの一節だというから驚きだ。

本書は、そんなネガティブ人間カフカの絶望名言を集めたもの。シンプルで読みやすく、ちょっと肩の力が抜ける感じがして良かった。

ちなみに、著者の頭木弘樹氏はツイッターもされている。
→ @kafka_kashiragi

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