長崎県佐世保市で起きた、小学生女児が同級生の女児を殺害した事件に関するルポ
『謝るなら、いつでもおいで』の著者による「最高裁」の簡易解説本。民事2つ、刑事2つに分けて最高裁のしくみを解説してある。
民事は「親子関係不存在確認訴訟」と「夫婦別姓」。前者は少し分かりにくいが、簡単に言えば、
「妻が不倫し、不倫相手との間に子どもができる。夫はそれが自分の子ではないと知っていることもあるし、知らないこともあるが、父親としての役割は果たしている。ところがある日、妻(あるいは元妻)がDNA鑑定をやって、『あなたと子どもは血がつながっていないのだから、親子関係はない』として親子関係の解消を求める」
という裁判。なんだか身勝手な言い分だなと感じてしまうが、それを最高裁がどう判断するかが興味深い。
刑事は「松戸女子大生殺害事件」と「求刑超えした寝屋川市虐待死事件など」。こちらは殺害の様子などがチラホラ描かれるので、ちょっと精神的にキツイものがある。やはり最高裁の判断は興味深いが、一般人の自分としては、やっぱりちょっと納得いかないと感じる部分もある。著者はさすが新聞記者だけあってバランス感覚に優れており、最高裁の仕事を決して貶めることなく、しかし市民感覚にも寄り添う姿勢に好感が持てる。
よりによってあの「毎日新聞」の記者にしておくのは惜しい。
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