精神療法では、「なにを言うか」ではなく「どんな声で言うか」が大切だ。
大御所の先生がそう仰っていた。
有名な精神科医であるサリヴァンも、
「Verbal therapy というものはなく、Vocal therapy があるのだ」
というようなことを言っていたらしい。これは、分かる人には分かる、ピンとくる説明である。
さて、本書では、各国の発声の違い、日本で好まれる声、聴覚フィードバック、有名歌手の声の分析など面白い話題を利用しながら、「声」について述べてある。それぞれ面白くはあるのだが、参考文献が記載されていないなど気になる点はあった。これは著者の主観じゃないかなぁ、と感じる部分もある。
とはいえ、「声」を意識する良い機会にはなった。これまで「声」には気を遣っているつもりだったが、録音して練習するというようなことまではやってこなかった。録音しないでやる声の練習はきっと効果も薄いだろう。それは、鏡やビデオでフォーム確認しないままだとスポーツが上達しないのと同じだ。
そういうわけで、スマホにボイスレコーダーアプリを入れた。
公私ともに、声に気を配ってみたい人にオススメ。
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