交通事故で死んでしまった少年が、思い残したことをやりとげるため現世に戻ってくる。
と書くと、いかにもありきたりで陳腐に感じられるかもしれないが、読んでみると、ありきたりで陳腐なストーリーである。
ところが、お喋り少年らしいユーモアを交えながら一人称で進んでいく物語は、どことなく読み手を惹きつけ、飽きさせない。そして、要所要所で少年の寂しく切ない気持ちに共感させる。
分量が多くなく、コンパクトである点も良い。
胸が締めつけられるような感動小説ではないが、こういう本が広く読まれると良いなと感じさせる内容だった。
0 件のコメント:
コメントを投稿
コメントへの返信を一時中止しています。
一部エントリでコメント欄に素晴らしいご意見をいただいており、閲覧者の参考にもなると思われるため、コメント欄そのものは残しております。
また、いただいたコメントはすべて読んでおります。