ではなぜ、4万円なんて金額になったのかというと、これは推測に過ぎないのだが、かかった費用を全ての出動回数で割った金額なのではないだろうか。その算出方法だと、救急車を呼べば呼ぶほど一回にかかる費用が安くなってしまう。本当に救急車出動が妥当だったと思われる事例のみで計算したら、やはり8万円くらいになるんじゃないだろうか。
税金の使われ方を詳しく知ってもらおうと、さいたま市は、救急車の出動1回に要した支出相当額など、各行政サービスのコストについて公表を開始した。
試行として広報紙の発行、税証明書の交付など106事業の人件費、減価償却費などを含めた総経費を開示している。アンケート結果を踏まえて対象の拡大などを進め、今秋にも本格実施する。税金の使い道を「見える数値」として市民に身近に感じてもらうとともに、職員のコスト意識向上を図るのが狙いで、サービスごとに目的、人件費、事務費などの必要経費、財源なども明示。市ホームページで公開し、各区役所でも閲覧できる。
2011年度でみると、救急車出動1回当たりのコストは報償費、役務費、備品購入費などを含めて4万2425円。広報紙は印刷物としては1部当たり20円だが、人件費や減価償却費などを含めると45円となった。市民が「納税証明書」を受け取る場合、200円の手数料を支払う必要があるが、多数ある税証明書類の交付では、1枚当たり709円要した計算になる。
いずれも前年度との比較も示している。市行政透明推進課は「行政サービスをより見える形で示し、一層の透明性を確保したい。市民の意見も踏まえて公表の方法などは改善していく」と説明する。
(2012年4月9日 読売新聞)
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