2017年2月13日

医学生から脳外科医になるまでに出会った人々やできごとを、ドラマチックに描き出す名著 『脳外科医になって見えてきたこと』


医学生時代の思い出からスタートし、研修医として脳外科、一般外科、小児科、神経内科などをまわったときの話、脳外科レジデントになってからのエピソードなどが、どれもドラマチックに、ときにユーモアをまじえて描かれている。

専門用語も多少は出てくるが、たいていは本文の中で自然に、読みやすく分かりやすく解説してある。これはおそらく、医師として数多くの患者説明を、相手が理解しやすいように試行錯誤しながら行なって身につけたものだろう。Amazonレビューには「専門用語が多く」という評もあるが心配無用。専門的な知識を教授するための本ではなく、あくまでも「医師全般に通底する想い」を語ったものなのだから。

翻訳も良く、文句なしで星5つ。こういう本は、ぜひとも文庫化、電子書籍化して欲しい。

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