さて、いま目の前に3つのドアがある。ドアの一つの向こうにはレクサスがあり、残り二つの後ろにはタワシがある。そして、あなたはどれか一つのドアを選ぶように求められる。あなたがドアを選ぶと、みのもんたが選ばれなかったドアのうちの一つを勢いよく開ける。
バタン!
ドアの向こうにはタワシ。みのもんたは当然、正解のドアを知っているのだ。そして、彼はこう言う。
「今なら、開いていないもう一つのドアに変えても良いですよ」
さて、ここで選択を変更することは、あなたにとって得策なのだろうか? それとも変更してもしなくても結果は同じなのだろうか?
先に正解を書くと、変更したほうが良い。その理由についての細かい解説は本書を読んでもらうとして、本書にあった考え方の一つを紹介しておく。
ドアが100枚あったと考えてみよう。そのうち1つをあなたが選ぶ。そのドアの向こうにレクサスがある確率は? 100分の1である。では、残り99枚の向こうにレクサスがある確率は? そう、100分の99である。そこで正解を知っているみのもんたが99枚のドアのうち98枚を開けていく。
バタン! バタン! バタン! 疲れてきた……、バタン!! バタン!!
息を切らせながらみのもんたが言う。
「ドアを……、変更しても……、良いですよ……」
開かれていないドアが2枚ある。1枚はあなたが選んだ正解確率100分の1のドアで、もう1枚は正解確率100分の99の中から、正解を知るみのもんたが開けなかったドアだ。
実際にアメリカのクイズ番組で3枚のドアを使ったものがあり、変更した人のほうが景品ゲット率が高く、またコンピュータシミュレーションでも変更するほうが2:1で有利という結果が出た。
これを読んでもいまいちピンとこないなら、ぜひとも本書を読んでみるべきだ。統計・確率といったものを、ある程度分かりやすく、深入りすることなく、歴史的エピソードをまじえて適度なレベルで教えてくれる。
先生が言われる通り、ピンとこないです。
返信削除ただ、この場合、「みのもんたが正解のドアを知っている」というのが、ツボのような気がします。
>ししとう43さん
削除まさにそこもツボではありますが、でも「みのさんが正解を知らずに、たまたま開けたドアの向こうにたわしがあった場合」でも、やはり同じ結論、つまり「もともとの選択を変えるほうが有利」になるはずです。
下記の『匿名2015年2月13日 2:11』が仰っているとおり、当時の天才でありエッセイストでもある女性が、読者からの質問に答えたところ数学者から相当な数の罵倒が寄せられたそうです。その後、この女性の答えが正解かどうか、各地の小中学校の授業で何百回も実験したところ、やはり正しかったというエピソードが別の本(『運は数学にまかせなさい』)に書いてありました。
これ、当時女性の数学者か何かが発表したら当時の数学者に罵声を浴びせられまくったことで有名な問題なんですよね……。
返信削除そんなわけで初見でピンとくる人は相当少ないんじゃないかなぁ
>匿名2015年2月13日 2:11さん
削除そうです、そうです。モンティ・ホール問題ですね。
問題そのものもさることながら、騒動のエピソードも面白いんですよね。
「モンティ・ホール問題」で、ググリまくったけど、ますます脳みそが混乱しました。
返信削除降参です。
この本を、読むしかないかなあ。
幸い、わが街の図書館にあるし。
安部公房の「人間そっくり」の読後感みたいにならないか、取り越し苦労をするなり。
>ししとう43さん
削除この問題は他の本でも目にしたことがあるのですが、この本の説明が、ちょっと冗長ながらも分かりやすかったように思います。借りられる環境であるのならぜひ!
図書館で借りて読みました。
返信削除数学の中でも比較的文系っぽい分野の確率学ですが、モンティ・ホール問題は、やっぱり理解に苦しみ、自分の頭の文系偏向ぶりを自覚しました。
>ししとう43さん
削除モンティ・ホール問題は他の本でも何回か目にしましたが、本書が一番分かりやすいような気がしました。とはいえ、やっぱり難しいですよね……。