2014年3月24日

第六大陸

第六大陸<1>
小川一水による近未来を舞台にしたSF小説。第六大陸とは月のことである。人類は宇宙へ出ることはできる、短期間なら滞在することもできる。しかしそれは、アフリカで発生した人類が、新天地、新大陸を求めて移動し拡散し定住してきた歴史から考えると、宇宙開拓と言うには未熟すぎる。せいぜい海に潜って出てくることに毛が生えた程度だろう。そんな人類が月に進出する姿を描いた小説。

難解な用語が出たり理系知識が求められたりするハードSFではないので読みやすいし、SFをベースにした人間・恋愛ドラマであり、そう肩肘を張らずに読めるそれなりにオススメの本。

蔵書決定。

2014年3月18日

0能者ミナト<2>

0能者ミナト<2>
前作が思いのほか面白かったので、試しに4巻まで購入している。話の筋はシンプルで、登場人物も良い意味で単純明快なキャラばかりで、1冊読むのに一日かからない、良い感じでラノベらしい作品に仕上がっている。これを変に凝って書こうとすると逆効果になるだろうから、筆者はそのあたりのバランス感覚が優れているのだろう。

蔵書決定。

2014年3月14日

仲間はずれ

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折れ曲がったままの吊り革。

子ネコ殺しで有名になった坂東眞砂子のホラー短編小説集 『屍の聲』が意外にレベル高くて……

屍の聲 
坂東眞砂子は子ネコ殺しのエッセイを読んで以来、どうにも生理的に読む気がしなくて避けていたのだが、このブログのコメント欄でお勧めされたのをきっかけに何冊か読んでみるかと購入してみた。そのうちの一冊が本書で、これがまたレベルの高い小説で……、うーん、子ネコ殺しと作品としての小説はなんの関係もないんだけれど、やはり気分的に影響を受けてしまっている俺であった。

蔵書、決定……。

2014年3月12日

直観を科学する―その見えざるメカニズム

「pad」と「bad」を発音しろと言われたら、ほとんど全員が苦もなくできるだろう。では、それぞれを発音する時に、声帯や口がどう違って動いているのかを説明するよう求められると、途端にできる人の数が少なくなる。

直観を科学する―その見えざるメカニズム

「直観」とは、これに近いものかもしれないと本書は言う。つまり、何げなくできているものだが、どういう仕組みになっているかというのは説明しにくい。これは確かに面白い例えだ。

本書では全体を通して直観についてあれこれ考察したり、様々な実験結果を紹介したりで、興味深いものも多々あるのだが、正直なところ訳がちょっとイマイチで……。もの凄く下手な訳というわけでもないのだが、読みやすくて素晴らしいと褒めるわけにはいかないレベルだ。

そして何よりこの本、3990円もするのだ!! 約4000円である。これは高い。同様の内容を扱った本で、もっと安いものはいくらでもあるし、そういう本をすでに何冊か読んできただけに、これは少々痛い出費となってしまった。

図書館寄贈はしないけれど、手元に置くほどでもなく、実家の書庫レベル。