2011年12月11日

精神科・治療と看護のエッセンス


初学者にも非常に分かりやすい本だが、そのかわり専門で数年やってから読むには物足りない。とはいえ、学ぶべきところ、吸収すべきところは多く、また振り返りや見直しのきっかけになる。精神科医、特に病院勤務の精神科医は、他科と比べれば、「勉強しても、勉強しなくても、周囲には見えにくい」というところがある。報われにくいかわり、けっこう手を抜いてもバレないのだ。軽い手抜き息抜きは、精神的に疲弊する仕事をする上では必要だと思うが、嘆かわしいことに、極端に手抜きをしまくる医師は、少数だけれど確かにいる。過去には、病院のパソコン端末をいじくり、自分の予約枠をすべて満杯設定にして、他科からの新患紹介を受け付けないようにした先輩女医がいた。発覚後、精神科医仲間からかなり冷ややかな目で見られている。

そうならないために、常に精神科関係の書籍には触れていたい。専門書でなくとも、社会学的な本や心理学的な本など、診察室、病棟で使えそうなものはどんどん吸収する姿勢は保ち続けたい。本書は、精神科に配属された看護師、1年目の精神科医には良い教材となり、3年目くらいの精神科医には良い反省材料となる本だと思う。

一点だけ気になるのは、ページレイアウト。英字新聞のように横に短い文章が、1ページが2列。馴染みのない日本人には、ちょっと読みにくいか。

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