個々の要素に分けて考えれば、東から風が吹けば炎は西に向かうし、風が強ければ火は拡がる。草の分布の多いほう、乾燥しているほうが燃えやすいだろう。ところが、いろいろな要素が絡まると、予想と結果がぜんぜん違うということがある。そんな姿を見ていると『複雑系』という言葉を思い出す。
複雑系とは、相互に関連する複数の要因が合わさって全体としてなんらかの性質(あるいはそういった性質から導かれる振る舞い)を見せる系であって、しかしその全体としての挙動は個々の要因や部分からは明らかでないようなものをいう。エボラ・ウイルスは5種類あり、それぞれザイール、スーダン、コートジボワール、ブンディブギョ、レストンといった具合に、最初にウイルスが分離された地名が名づけられている。そしてそれぞれが、これまで数回にわたって小規模流行を起こしているが、いずれも局地的なもので終わっていた。今回のエボラ大流行の原因はいろいろと考察されているが、実際のところは野焼きと同じで、きっとさまざまな要因が少しずつ影響しあって、結果として今のような大惨事になっているのだろう。
Wikipediaより
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