2012年7月18日

40歳の教科書 親が子どものためにできること

40歳の教科書 親が子どものためにできること

本の評判が良かったので読んでみた。14人のスペシャリストへインタビューした結果がまとめてある。まず、マンガ家・西原理恵子のものから引用。
お金さえあれば、たいていの不幸は乗り越えられる。
年収200万円の人が年収を増やしたいとき、どうすればいいか。
いきなり年収1億円の経営者なんかの仕事術を真似しても、土台無理というものです。そうではなく、自分の身近にいる年収220万円の人を真似しましょう。それができたら、今度は年収300万円の人を真似していく。
大切なのは、もう少し頑張れば手が届きそうな目標を見つけて、一歩ずつ前に進むこと。
どこで働いてもストレスだらけという人は、自業自得だと思います。
仕事そのものがストレスになる人って、怠け者なんです。
アルバイトは絶対、若いうちからやるべきですね。
働いた経験もないのに、「この仕事は向いてない」とか「やりたい仕事がない」とか言っている若い子なんか、冗談じゃないよね。そんな甘ったれたガキなんて、私が経営者だったら絶対に雇いたくないもん。 
次、サイゼリヤの社長は、こんなことを言っている。
「儲けるんじゃない、儲かるんだ」
お金って人の裸と一緒で、隠そうとすればするほど、イヤらしくて下品に感じるものなんですよ。 
次、ニトリの社長。
現在、ニトリの優先順位は1に安さ、2に安さ、3まで安さで、ようやく4番目に適正な品質、5番目がトータルコーディネートとなっています。
なぜ1から3までが安さなのか? 品質はどうでもいいのか?
いいえ、違います。ものごとの優先順位は、これくらい徹底しないとすぐに入れ替わってしまうからなのです。
以前は、優先順位を「1に安さ、2に品質」としていました。
ところが、自分たちでも気づかないうちに優先順位が入れ替わって、ある時期から品質優先になってくる。品質にこだわるのはいいことなんだけれど、さすがに目標や優先順位まで入れ替わってしまったら、「欧米並みの豊かさを実現したい」という当初の志まで失われてしまう。
そこで、1番から3番までのすべてを「安さ」にしたわけです。これなら、いつ順番が入れ替わっても大丈夫ですからね。
今どきの子どもたちも、第1志望だの第2志望だのと考えず、1から3まですべてプロ野球選手、というくらいの強い決意が必要ではないでしょうか。
次、経済評論家・山崎元。株をやる人は必読(俺はやらないけれど)。
お金の恐ろしいところは、とにかく感情と絡みやすい点です。
たとえば1000円で買った株が、800円になったとしましょう。こうなると大半の人は「損をした。最低でも1000円に戻るまでは手放せない」と考えてしまいます。
しかし、実際に投資をやっていくうえでは「自分が1000円で買った」という事実を切り離して、その株の価値そのものを判断しないといけません。もしかしたら将来的に500円の価値しかない株なのかもしれないし、2000円の価値を持つ株なのかもしれないのです。
でも、損得の感情が絡むと冷静に判断できない。どうしても自分が買った1000円を基準に考えてしまう。株価が上がる見込みがないのに「200円の損だ」という感情が先にきて、非合理的な判断をしてしまう。
投資をするうえでは、ある意味ゲームのチップを扱うくらい、ドライにお金を扱えないといけないのです。
最後、東大名誉教授・畑村洋太郎。
苦しいときには時間の力を信じることだ。長い人生には、時間だけにしか解決できないものってあるんだよ。
いろいろな人のいろいろな考え方を読める本。「堅い自己啓発はちょっとなぁ」と思う人にはお勧めの、読みやすくて、ちょっとタメになる本。

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