2014年6月9日

禁煙で肺がん増加?

面白くってバカバカしい記事があったので、まずはそれを読んで欲しい。
禁煙で肺がん増加?「たばこ以外の要因を追究すべき」と識者 

4月10日、韓国で15年にもわたって続けられてきたひとつの裁判に終止符が打たれた。長年たばこを吸ったことで肺がんや咽頭がんになったとして、30人の元喫煙者が国とたばこメーカーKT&Gに損害賠償を求めた訴訟である。
日本の最高裁にあたる大法院が下した判決は“原告敗訴”。このニュースを報じた朝鮮日報によれば、裁判官はこう判決理由を述べたという。
<肺がんは喫煙によってのみ引き起こされる疾患ではなく、物理的、化学的、生物学的な因子と生体の内的因子の複合作用によって発病する。喫煙のせいで肺がんにかかったという因果関係を立証するに足りる蓋然(がいぜん)性は証明されていない>

日本でも禁煙運動の根拠となっている「たばこ=肺がん」という定説。年間8万5000人が罹患して、6万人以上が死亡する恐ろしいがん種ゆえに、「たばこを吸えば必ず肺がんになりますよ」と警告されれば、禁煙に励む人が増えるのも当然だろう。
だが韓国同様、たばこと特定の疾病リスクとの因果関係を示す科学的な実証データは乏しく、単なる刷り込みで先入観に過ぎないとみる向きもある。中部大学教授の武田邦彦氏がいう。
「今や日本では“禁煙すると肺がんが増える”おかしな状況になっています。成人男性の平均喫煙率はピーク時の1966年が83.7%だったのに対し、2013年は32.2%と半数以下に減っています。にもかかわらず、肺がんによる死亡率は1950年から1995年ごろにかけて顕著に増加し、がんの死因の1位を長らくキープしているのです」

武田氏がこうした見解を述べる度に、禁煙団体や医師らは、
「肺がんの死亡率は1995年から減っている。喫煙の影響が現れるには20~30年のタイムラグを見る必要がある」
と指摘してきた。だが、武田氏はさらにこう反論する。
「確かに死亡率は徐々に減少傾向にありますが、それは喫煙歴とは関係ありません。その証拠に、女性の喫煙率は過去50年間15%前後と横ばいなのに、死亡率グラフは男性と同じ曲線を描いているからです。また、肺がんにかかる罹患率も、タイムラグを考慮しても喫煙者数の減少とは逆に増える傾向にあり、どう考えても説明がつきません」

喫煙率と肺がんによる死亡率になんら相関関係がないことは、日本の都道府県、ならびに世界各国の調査を比較しても明らかだ。
「国立がん研究センターがん対策情報センターの調べでは、男性の肺がん死亡率が高いのは鳥取、和歌山、大阪、兵庫など西の地方が軒並みベスト10に入っています。でも、喫煙率の低い上位5県をみると島根、奈良、福井、京都、鳥取。つまり、たばこを吸わない県の人たちが多く肺がんで死亡しているという結果が出ています。
世界に目を向けても同じことがいえます。WHO(世界保健機関)が2002年にまとめた調査によると、男性の喫煙率が高い上位国はモンゴル、中国、韓国、トルコと続きます。一方、肺がん死亡率のワースト国はハンガリー、オランダ、ルクセンブルク、ベルギー……とまったく違う顔ぶれとなっています」(武田氏)

もちろん、こうしたデータだけで喫煙と肺がんの因果関係が完全に否定されたと言い切るのは乱暴だ。しかし、いくら禁煙しても肺がんが減らない状況が続くならば、たばこ以外の要因も突き詰めなければならないのは自然な流れではないか。武田氏も同調する。
「たばこだけを悪者にする不合理なバッシングはそろそろやめたほうがいい。排ガスや粉じんなど有害な大気汚染、その他、食生活、ストレス、民族性や遺伝的要因など真なる原因を突き止めなければ、肺がん患者は減っていかないと思います」
行き過ぎた禁煙運動が足かせとなって、がん予防の対策を遅らせているのだとしたら、その責任は一体誰が取ってくれるのだろうか。
http://news.livedoor.com/article/detail/8908040/
識者って誰かと思ったら、識者芸人の武田教授かい(笑)

死亡「数」と死亡「率」は違う。禁煙効果で肺がんの死亡「数」が減ったとしても、健康志向や治療技術の向上でその他の要因による死亡「数」や全体の死亡「数」も減れば、肺がんの死亡「率」は横ばいになる。

皆さんも小学校の時に、「率」同士を引き算や足し算してはいけませんって習ったはずだ。50年前の死亡率から今の死亡率を引いて、「差が0だから減っていない、変わらない」というのはおかしいのだ。

まして、「昔から今を引き算したらマイナスになった。つまり、禁煙が広まった今のほうが肺がんが多い」と言うのは算数の間違い。非常にキャッチーな「禁煙すると肺がんが増える」なんてのは、武田教授本人が実際にそう言ったかどうかは分からないが(武田教授なら言いそうだが)、アホの極みである。

ただし、
「たばこだけを悪者にする不合理なバッシングはそろそろやめたほうがいい。排ガスや粉じんなど有害な大気汚染、その他、食生活、ストレス、民族性や遺伝的要因など真なる原因を突き止めなければ、肺がん患者は減っていかないと思います」
これに関しては、後半は同意。とはいえ、タバコを悪者にするのは決して不合理なバッシングではない。タバコ「だけ」をバッシングしている人もそう多くはない。タバコが目の敵にされる大きな理由の一つは、副流煙の臭いや喉の不快感でイヤな思いをしている人が非常に多いことにある。

この記事のタイトルが『タバコ以外の要因追求すべき』ではなく、『タバコ以外の要因追求すべき』なら、まだ救いがあったのだが……。

それから些細な指摘ではあるが、
「たばこを吸えば必ず肺がんになりますよ」と警告
こういうオフィシャルな警告は見たことも聞いたこともない。そして、この架空の警告をスタート地点にするからわけの分からない話になっているような気がする。


<関連>
この件に関して、より理知的に説明してあるサイト。
「喫煙率が下がると肺がん死が増える」のはなぜか?
「タバコを吸うとガンになる可能性は3分の1以下になる!」。何が何だか分からないよ!

0 件のコメント:

コメントを投稿